食中毒は、「真夏に多い」と思われがちです。
でも、ノロウィルスをはじめとしたウィルス性の食中毒の発生により
一年を通じて食中毒対策が必要不可欠となっています。
そして、意外にも、9~10月に多くの食中毒が発生しています。
食欲の秋を元気に過ごすために、食中毒の原因と予防について
考えてみましょう。
食中毒は、何が原因なのか?
食中毒は、「ウィルス」「細菌」「自然毒」の3つが大きな原因です。
12月から3月は、低温や乾燥を好むウィルスが原因となる
食中毒が発生します。
感染力が強いので、非常に多くの方が、罹患します。
4月から10月に多いのが、細菌性食中毒です。
秋はバーベキューや、運動会など野外で食事を摂る機会が増え
細菌性の食中毒に罹りやすい環境にあります。
秋に旬を迎えるフグや、山菜、キノコ類など、自然毒による
食中毒が増えるのも、秋の特徴です。
そして、酷暑の夏バテを引きずり、気温の大きな変化で
体調を崩しやすく免疫力が低下しがちであることが
引き金となります。
「秋に食中毒」というイメージが薄く油断していることも
一因かもしれません。
その他、発生数は少ないもののアニサキスやヒスタミンなどの
自然毒による食中毒もあります。
いずれも、秋の食材のサンマなどが原因です。
症状としては・・・
多くは、下痢や腹痛、嘔吐などの胃腸症状ですが
発熱、頭痛などを伴うことがあります。
フグ毒や毒キノコなど自然毒が原因の場合は、神経障害がでる場合があります。
多くの場合は一過性の症状で治癒しますが、原因物質によっては
重症化したり、命に関わることもあります。
自然毒の中でも、寄生虫のアニサキスは、胃壁や腸壁に刺入して
みぞおちの激しい痛みや嘔吐を生じます。
ヒスタミンは、口の周りや顔面が赤く腫れたり、蕁麻疹が生じます。
細菌のカンピロバクター感染による食中毒は、下痢後 1から3週間後に
手足の麻痺や顔面神経麻痺、呼吸困難などを起こす
「ギラン・バレー症候群」との関連性があると言われています。
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