近年、骨密度の低下と動脈硬化の進行が互いに
影響しあっていることが判ってきました。
この関係は、「骨・血管相関」と呼ばれています。
この相関のカギの1つが、ヒトの身体に必要なミネラルのカルシウムです。
今回は、その関係について、説明します。
まず、骨の変化について・・・
骨は常に、古くなった骨を入れ替えたり、血液中へ
カルシウムを補うために、骨を溶かす骨吸収と、
骨吸収の後新しい骨を形成する骨形成を繰り返しており、
このバランスを保ちながら、骨組織を維持しています。
骨の強さの指標として、使われる骨密度は、閉経と加齢の
影響により、減少することが判っています。
女性ホルモンは、骨吸収を行う細胞を破骨細胞というのですが、
この破骨細胞の働きを抑制し、骨吸収が進行しすぎないよう
調整してくれてる働きがあります。
そのため、閉経後は、男性に比べ骨密度の低下が顕著に現れることがあります。
また、加齢に伴い、胃腸機能の低下とともに、カルシウムの吸収率が
低下する傾向にあります。
すると、身体が一定の血中カルシウム濃度を保とうと
骨のカルシウムを分解して血液中に送り出します。
さらに、骨形成も加齢に伴い、弱まることが判っており
骨密度低下は、加齢減少の1つということができます。
これが骨の変化のしかたです。
明日は、血管の変化について、説明します。
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