漢方薬は東洋医学の領域で、東洋医学の反対語のような言葉に
西洋医学があります。
この西洋医学は、投薬や手術といった方法で
身体の悪い部分にピンポイントでアプローチして治療していきます。
一方東洋医学では、体の本来備わっている自然治癒力を高め
患者自身が病気を治す手助けをすることを目的としています。
よく、勝手に治ったとおっしゃたことがあると思いますが
それは、自然治癒力が働いたおかげなのです。
ちなみに、東洋医学の領域は、鍼灸やあんま、漢方薬ももちろん
含まれますが、こういった方法で治療を進めていきます。
また、日頃から疲れを溜めず、抵抗力をつけておくことも
東洋医学の考え方です。
東洋医学の領域のなかで、当店は漢方薬を扱っています。
この漢方薬は、一般に、数種類の生薬を組み合わせた
「漢方処方」として、服用します。
生薬は、植物、動物、鉱物などを乾燥し、お酒に漬けたり
蒸したりなどして、効果を増強させ、また、毒性を減じて作られます。
生薬の薬効は、未だに十分に分析されてはいませんが
2000年近い臨床実績を通じた経験的な薬理作用が把握され
その配合や運用のための処方理論も出来上がっています。
一言で、漢方薬といっても、剤形が主に二種類あります。
生薬をお水に入れて、火にかけて、とろ火でコトコト煎じる煎じ薬と
煎じ薬の中のエキスだけを、抽出し、濃縮したものを
顆粒や粉末、錠剤などにしたエキス剤があります。
このエキス剤は、お湯に溶かして服用することもできます。
剤形がことなるので、メリット、デメリットもあります。
煎じ薬のメリットとしては、生薬本来の味と匂いの効果も期待できます。
また、患者に合わせて細かな調整が可能です。
デメリットとしては、30~40分ほど煎じなくてはいけません。
また、保存料などが入っていないので、あまり日持ちしません。
エキス剤のメリットとしては、作る手間がなく、持ち運べて
開封しなければ、有効期限が長いことです。
デメリットとしては、生薬の配分が決まっていて、細かな調整ができません。
また、明日にも、漢方薬のお話、続きます。
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