「笑いは百薬の長」といった、笑いと健康を結び付けたことわざは
数多く存在しています。
このように、昔からポジティブな感情が心身の健康に良いことは
知られていましたが、学術的な研究が行われるようになったのは
20世紀以降です。
今回は、笑いの健康効果についても、いくつかご紹介いたします。
改めまして、笑いの学術研究が、世の中で広く認知される
きっかけとなったエピソードをご紹介します。
1964年、米国のノーマン・カマンズというジャーナリストが
硬直性脊椎炎という自己免疫疾患を発症しました。
発熱と耐えがたい背中の痛みに苦しめられる中、治癒する見込みは
500人に1人の割合と診断されたことから
彼は既存の治療以外の方法を模索するようになりました。
当時、精神的負荷が心身に悪影響を及ぼすことが知られていたことから
彼は医師と相談の上、ビタミンCを静脈注射し、コメディ動画を見て
大笑いするという独自の回復プログラムを開発しました。
その際の体験を通して、「数分間本気で笑うと、少なくとも
2時間は痛みのない睡眠が得られたといううれしい発見をした」と報告しています。
ノーマン・カマンズ氏の報告によって、「笑い」が注目されたことで
その後、「笑い」の働きについて研究が活発に行われるようになり、
現在も様々な研究が行われています。
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