私たちの筋肉は、筋繊維と呼ばれる非常に細長い細胞が
束のように集まって出来ています。
普通の細胞は、外部からの強い刺激が加わると
場合によっては死んでしまい、その後、新しい細胞と入れ替わります。
しかし、筋繊維は傷ついたり、壊れたりした部分が補修されて
維持されます。
壊れた部分が補修されることで、以前よりもその筋繊維は太く
強くなります。
これが、筋力トレーニングで、筋肉が大きくなる理由です。
筋繊維は、大きくわけて、速筋繊維と遅筋繊維の2種類があります。
速筋繊維は、瞬発力(素早い動作)
遅筋繊維は、持久力(ゆっくりした動き)に関わる筋肉です。
日常生活で、のんびり動いているときに、使われているのは
主に遅筋です。
筋繊維は、40~50歳ぐらいになると数が減り
残っている筋繊維も細くなっています。
また、筋繊維が発揮する力も衰えていきます。
この加齢による影響は、主に速筋繊維に起こると言われています。
また、生活機能に必須な太ももの前面やふくらはぎは
他の筋肉よりも低下しやすい筋肉です。
中年期以降にみられる「走り出すと、足がもつれる」という
現象も速筋繊維の一つです。
「階段をスタスタ降りれない」「転びやすくなった」
といった状態を自覚するようになったら、自分の筋力を見直してみる
必要があるかもしれません。
加齢による変化はしかたがないと考える人もいますが
筋肉は非常に環境適応能力が高いため、90代でも、
きちんと負荷をかければ筋肉は増えることができます。
高齢期における筋肉は、筋肉量に大きく依存しているので
筋繊維を太くすることで、筋力を高めることが可能です。
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