人間の体の中で、最も大量の水分を保持しているのは
実は「筋肉」です。
筋肉細胞の水含有率が、約76%もある上に、筋肉は成人の場合
体重の4割以上を構成する大きな組織であることから、筋肉が
保持する水分は体内の約40%にも上ります。
2番目に水分保持量が多い皮膚で、約20%ですので
筋肉の水分保持力は、他の組織と比較して圧倒的と言っても良いかもしれません。
このことから、加齢と共に、体の水分量が減少する要因として
筋肉量の減少によるものが大きいと考えられています。
体の水分量が少ない人は、脱水が進行しやすいと言われているため
筋肉を増やすことは、身体を動かす機能を高めるだけでなく
体の水分量を増やし、熱中症の予防にもつながると考えられています。
血中に流れている糖質の80%以上は、筋肉に取り込まれ
筋肉で消費されます。
筋力を鍛えれば、糖代謝がより促されるので、糖尿病や
肥満予防に有効と言われています。
筋肉からは、様々なホルモンが分泌され、脳や肝臓など
他の臓器で効果を発揮しています。
筋力を鍛えて活動量が増えることで、免疫の異常を鎮める物質が
放出されたり(抗炎症作用)、認知機能改善効果が認められたりしています。
筋力維持によって、活動量が増えると、体のみならず、精神的にもよい
影響があります。
筋肉の果たす役割は、筋肉内にとどまらず、あらゆる組織においても
大きいと言えます。
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