明治から昭和にかけて死亡率の第一位は肺炎でしたが
戦後、抗生物質の開発が進んで死亡率は
急激に低下した時期がありました。
しかし、超高齢化社会となった現在では
肺炎は、悪性新生物、心疾患、老衰、脳血管疾患についで
第五位となっています。
肺炎の多くは、細菌やウィルスで発症しますが
そのなかでも最も多い病原菌は、肺炎球菌です。
感染すると炎症によって、1~2日で肺の毛細血管が
拡張して、水分が肺胞に溜まって、肺水腫が起こります。
肺水腫は、病名ではありませんが、この状態になると
酸素吸入などの治療が必要な病状です。
重症になるとICU(集中治療室)での治療や人工呼吸器が必要となります。
厚生労働省人口動態統計によりますと
肺炎で亡くなる人の約97%は、65歳以上の人です。
肺炎の原因となる細菌やウィルスは、普通でも人の体や
日常の生活環境の中にも、存在しています。
慢性的な疲れやストレス、加齢などによる免疫力の低下や
持病などによって、体の抵抗力が落ちた時に肺炎に感染しやすくなります。
特に、高齢者が罹りやすい最も多いのは、肺炎球菌です。
感染による肺炎が重症化すると、死にいたることもあります。
また、高齢者では典型的な症状が出ない、いわゆる『隠れ肺炎』に注意が必要です。
「軽いせき」「息切れ」「体がだるい」「食欲がない」「微熱」といった症状でも
肺炎の可能性があり、重症化するまで気づかないことがあります。
本人が体調の変化に気づいていないこともあるので、
周りの人もいつもと違う様子を見逃さないようにすることが大切です。
肺炎予防のためには・・・
日頃の疲れは、蓄積させない!
気分転換をはかり、ストレス発散を心掛ける!
規則正しい生活をする!
禁煙をする!
よく噛んで、ゆっくり食べて、誤嚥を防ぐ!
もともと持っている病気を治療する!
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