日本人の国民病ともいえる高血圧。
生活習慣病の中でも、最も患者数が多い病気で
その数は、約4300万人。
3人に1人が高血圧と言われています。
脳卒中や心臓病などの予防をする上で
血圧は非常に重要です。
まず、血圧とは、「血液が血管の壁に加える圧力」のことで
心臓が送り出す血液の量と血管の太さや弾力性によって決まります。
高血圧には、明らかな原因がない本態性高血圧と
特有の基礎疾患によって血圧が上昇をきたす二次性高血圧の
2種類があります。
日本人の8~9割が本態性高血圧で、遺伝的な要因、環境的な要因や
加齢などが組み合わさって起こると考えられています。
遺伝的要因としては、生まれつきの体質です。
両親や兄弟・姉妹に高血圧があれば、自分自身もなりやすいです。
環境要因としては、食塩のとり過ぎ、肥満、運動不足、ストレス、
大量飲酒、喫煙などの生活習慣です。
加齢として、高血圧の方は年齢とともに増加し、
60代では、男女とも6割以上、70代では男性8割程度・女性7割程度を
占めています。
血管の壁は、加齢とともに、しなやかさを失って硬くなるためです。
逆に、若い時期の血管はしなやかなので、勢いよく流れてくる血液に対し
血管の壁がクッションになり、血圧は上がりにくくなります。
血圧が高い状態だけでは、自覚症状はありません。
しかし、血圧が高い状態が続くと、血管は張りつめた状態に長くおかれるため
次第に厚く硬くなり、血管本来のしなやかさを失って
もろくなります。これが動脈硬化です。
自覚が無いまま動脈硬化は進行し、やがて脳卒中や心疾患といった
循環器病を起こしやすくなります。
そのため、適正な血圧を保つことが大切です。
ところが、家庭で、血圧を測る人が少ないため、見逃されやすい
高血圧の一つに、早朝高血圧があります。
この早朝高血圧については、また明日お伝えしたいと思います。
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