現在は、関節リウマチの研究が進んで、早期診断・早期治療によって
患者さんのQOL(生活の質)を維持し、寛解(関節の痛みや腫れなどがほとんど
ない状態)を導くことが治療の目標となってきました。
また、軟骨や骨の変形は、発症後の1~2年で急速に進行することが
明らかになってきました。
関節の炎症にお薬がよく効き、寛解の状態になり易い期間を
「治療機会の窓」と呼び、早期治療の重要性が強調されています。
また、関節リウマチの生活の注意点としては
①安静
関節リウマチの活動性が高いときは、微熱があり、疲れやすくなります。
炎症の強い部位の関節は腫れや熱感があり、安静にしても痛み、関節を動かすと
一層痛みが強くなります。
関節リウマチは、関節だけでなく、全身が消耗する病気です。
そのため、全身と関節の安静が必要です。
睡眠を十分にとるとともに、昼間も疲れたら、昼寝をとることが大切です。
②保温
関節を冷やすと、関節痛が強くなることがあります。
寒い季節はもとより、夏も冷房の風が直接あたるのを避けて、
長袖や長ズボン、ブランケットなどで関節部位の保温に気をつけましょう。
③食事
青魚に多く含まれている n-3系多価不飽和脂肪酸のエイコサペンタエン酸(EPA)や
ドコサヘキサエン酸(DHA)を摂取することによって、病態進行を防いだり
寛解率を増加させたりすることが報告されています。
関節リウマチは、何らかの刺激をきっかけに発症すると考えられています。
きっかけになりやすいものとしては、「妊娠・出産」「けが、感染症」
「精神的ストレス」などが挙げられます。
日頃から心身の健康に気を配りましょう。
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