私達の身近な痛みに、頭痛があります。
頭痛とは、頭部の一部、あるいは全体の痛みの総称です。
誰しも経験するありふれた症状にも関わらず、
原因が完全に解明されていないものもあり
現在も研究が進められています。
日常生活で頭痛に悩まされている人は多く
日本では患者数がおよそ4000万人もいると
考えられています。
その原因は様々で、自然におさまる軽症のものから
中には命にかかわる病気が隠れていることもあります。
頭痛は、原因や性質に基づいて分類され、一次性頭痛と二次性頭痛に
大別されます。
一次性頭痛とは、頭痛そのものが病気である頭痛です。
頭部の画像検査や、血液検査では異常は認められないという特徴があります。
一次性頭痛は、繰り返し起こることが多いため、慢性頭痛とも呼ばれます。
二次性頭痛は、他の疾患や問題によって引き起こされる頭痛です。
本日は、まず、一次性頭痛の特徴をお伝えします。
一次性頭痛は、頭痛の8~9割を占めており、代表的なものとして
ズキンズキンと痛む片頭痛、頭が締め付けられるように痛む緊張型頭痛があり
その他として、目の奥や側頭部に激痛を感じる群発頭痛、薬剤の使い過ぎが原因で
起こる薬剤性頭痛があります。
この中で生涯を通して最も多くの人が経験する頭痛が、緊張型頭痛です。
緊張型頭痛は、運動不足やストレスの素因に加えて
同じ姿勢を続ける職業の人に多く認められ、一般的に「肩こり」を持つ頭痛とも
言われています。
緊張型頭痛に次いで患者数が多い一次性頭痛が片頭痛です。
片頭痛は、元は頭の片側が痛むことに由来していますが
実際には、4割近くの患者が両側性の痛みを経験していることが分かっており
名称から誤解されやすい頭痛です。
片頭痛について、女性が男性よりも患者数が多いこと、
自律神経の影響を受け、寝不足や空腹などが引き金になりやすいことがわかっています。
緊張型頭痛および片頭痛は、共通の誘発因子があるために、
両方の頭痛が合併して生じるケースも多く、頭痛の自己判断が難しい
原因にもなっています。
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